ドバイの乗馬クラブを経営者目線で丸ごと分析してみた
こんにちは、加藤シンジです。
今回は妻の愛馬プリンス君を預けているドバイの乗馬クラブに来ています。ただ馬に乗るだけじゃなくて、経営者としてこのビジネスモデルをじっくり観察してみたんですが、これが本当に勉強になる内容で。ひとり起業家として、すぐに自分のビジネスに応用できる視点がたっぷりありました。
まず施設の全体像を少しご紹介します。メインのアリーナ(屋内・屋外の乗馬場)、丸馬場、馬が休む馬房が約60頭分、自動で馬を運動させる機械、そしてカフェスペース。入場料は不要で、カフェだけ利用しに来る人も歓迎されているんです。
主な収益源は「予託料」という名のサブスク
乗馬クラブのメイン収益は何かというと、馬のオーナーさんから毎月受け取る「予託料」です。簡単に言うと、「うちの馬を預かってください」というお金。僕も毎月約14万円を払っていて、これには1日2回の餌やり、毎日のシャワー、健康管理まで全部含まれています。
このクラブには約50頭が在籍していて、うち40頭が他のオーナーからの預かり馬と仮定すると、平均15万円×40頭=月600万円の固定収入。さらにレッスン料(1時間あたり約8,000円)が日々加算されていくので、月の売上はおそらく1,000万円規模に達しているんじゃないかと思います。
これって、完全なサブスクビジネスですよね。一度馬を預けたら、よっぽどのことがない限り別の施設に移しません。馬も長生きするので、1頭のオーナーさんとのお付き合いは数年・数十年単位になる。LTV(ライフタイムバリュー=1顧客あたりの生涯価値)が異常に高いビジネスモデルです。
乗馬クラブから学べる「ひとり起業家への3つの教訓」
1. ストック収益と変動収益を両方持つ
予託料という安定した月額収入があった上で、レッスン料というスポット収益がある。このハイブリッド構造が収益を安定させています。ひとり起業家でいちばん取り入れやすいのはサブスクサービス。月額で継続課金してもらえる仕組みを1つ作るだけで、毎月の売上の底が見えてきます。
2. リピーターを作るにはサービスの質が全て
もし馬の世話が雑だったら、オーナーさんは「もっと丁寧なところに移したい」と思いますよね。これは生き物を預けているから特に切実ですが、どんなビジネスでも同じです。顧客が何を不安に思っているのか、何を期待しているのかを理解して、それに応え続けることがリピーターを生む唯一の方法。値段を下げることではなく、「ここなら安心」という信頼を積み上げることが大切です。
3. 値上げは「悪」じゃない
実は最近、このクラブはアリーナの大規模工事をきっかけに予託料を値上げしました。「え、上がるの?」と最初は思いましたが、実際に出ていった人はほとんどいない。むしろ新しい料金プラン(砂の運動場を月額で借りられるプランなど)も増えて、収益の幅は広がっています。
顧客が「それだけの価値がある」と感じていれば、値上げは離脱につながらない。日本では値上げを躊躇う事業者が多いですが、サービスの質を高めた上での適正な値上げは、むしろ長期的な信頼を強化するんだと改めて実感しました。
まとめ
乗馬クラブのビジネスモデルを観察するだけで、「ストック収益で土台を作り、変動収益で上乗せする」「サービスの質でリピーターを育てる」「顧客心理を理解した値付けをする」という3つのエッセンスが見えてきました。同業他社ではなく、全く違う業界から学ぶことで、自分のビジネスに斬新な発想を持ち込めるのが面白いところです。
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