飲食店が値上げできずに倒産する本当の理由|個人経営者が今すぐ見直すべきビジネス設計

ひとり起業

値上げできないのはマインドブロックではなく、設計の問題

Yahoo!ニュースで「飲食店の倒産が過去最多水準、前年比30%増」という記事を見ました。特に居酒屋の倒産が多く、個人経営の店舗が値上げに踏み切れないことが大きな要因とされています。

この記事を読んで、僕はすぐに「これはマインドの話だけじゃないな」と感じました。

実は僕自身も以前、1人で脱毛サロンを運営していました。その時に価格を1.7倍に引き上げた経験があります。10万円のコースを17万円にしたんです。正直、最初は怖かった。でも、当時メンターに「値上げしろ」と言われて実行してみたら、ちゃんとお客さんは来てくれました。

値上げに踏み切れない経営者の多くは「俺は金儲けのためにやってるんじゃない。お客さんに喜んでほしいからやってるんだ」という気持ちを持っています。その心がけ自体は正しいんです。でも、ここに本質的な勘違いがあります。

途中で潰れることが、1番のお客さんへの迷惑なんです。

価値を提供し続けるためには、経営を続けなければいけない。続けるためにはちゃんと利益を出さないといけない。大手チェーンがきちんと値上げできているのは、この本質を理解しているからです。常連さんへの配慮が必要なら、累計利用額に応じた常連割引を設けるなど、工夫のしようはいくらでもあります。

個人経営者が生き残るために必要な「ビジネス設計」の見直し

今回の倒産増加の根本的な原因は、値上げできない心理よりもそもそものビジネス設計が間違っていることにあると思っています。

具体的には2つの問題があります。

1つ目は、価格競争の土俵に上がってしまっていること。

大手チェーンと同じ「安さ」で勝負しようとしても、スケールもコスト構造も全く違うので、個人店に勝ち目はありません。価格で選ぶお客さんは、もっと安い店が出てきたら即座にそちらへ移ります。そういうお客さんを相手にするビジネスは、いつまでも価格競争から抜け出せない。

個人経営者が目指すべきは「ここじゃないと嫌だ」と思わせる存在になること。僕の嫁が通っているお寿司屋さんがまさにそれで、たとえ値段が上がっても、「あのお店の大将の技と心意気が好きだから行く」という関係性ができています。そうなれば、価格競争とは無縁でいられます。

2つ目は、利益率のルールを設けていないこと。

原材料費が上がったのに値段を据え置いていたら、利益率はどんどん下がります。あらかじめ「うちは利益率○%を下回ったら値上げする」というルールを決めておけば、値上げの判断も感情ではなく数字でできるようになります。「原材料費が上がって利益率が3%落ちたから、価格を3%上げます」という説明はお客さんにも伝わりやすい。

そして、もう1つ見過ごせないのが経営を学ばずに独立してしまう問題です。技術は磨いても、集客・マーケティング・資金計画を学ばないまま開業するケースが非常に多い。事業計画書に広告宣伝費すら入っていないケースもよく聞きます。どれだけ腕が良くても、お客さんが来なければ店は続きません。

まとめ

飲食店の倒産増加は「値上げできない」という一言では片付けられません。価格競争に巻き込まれるポジショニングの問題、利益率の管理ができていない設計の問題、そして経営・マーケティングを学ばないまま独立してしまう問題が重なっています。あなたが個人で事業をするなら、技術を磨く前に、まず経営の基本を学ぶことを強くおすすめします。

こういったテーマ—1人で事業を続けるための価格戦略や経営マインドについて—は僕のメルマガでも深掘りしています。独立・起業を考えている方、すでに個人事業主として活動している方に向けて、実践的な情報をお届けしています。

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